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市川櫻香の日記


by ooca
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つらいけど異変

お稽古に来ている高校生の二人に、この災害についてどう考えたかを、お稽古後にたずねてみた。先日のむすめ歌舞伎公演で、弁慶を演じた、清水香奈は、身近に被災者がいないので実感がわいてこないと、率直に話してくれた。勧進帳のお稽古の際に、義経一行は、岩手県の平泉に向かっていることを、自身の役柄と合わせて、この震災を考える切り口を様々な角度から持つよう、投げ掛けていた。清水香奈より一つ年下の富樫役の柴川菜月も、何か感じていこうとしている。阿部一恵は、YouTubeの投稿映像について話してくれた。「被災者からの津波の映像の凄さは涙が出てきます」追々他の皆の声を聞いていきたいと思う。
伝統の表現を研究し工夫を学ぶ私達は、伝統と今をつなぐ一端でもありたい。そして、出来る限り敏感でありたい。
歌舞伎や日本舞踊の中に、海や川、山、雲、風、を表現しその脅威まで私達は感じとりながら、そこに人の判断の及ばない何ものかを感じ、また、そのものに畏敬をもつ身体でありたい。
伝統の音、特に弦楽器には、自然のささいなおとづれを想像させる。

今月24日は、午後2時から櫻別会です。常磐津の名曲「松島」を解説と私が上演を致します。小さな古いお稽古舞台ですが、当日あたりには、入り口の八重桜が見頃に咲いているかと思います。少し自慢の美しさです。
お申し込みは、事前にご連絡または、こちらへメールで。

少しゆったりと。
今日も有り難うございました。
by ooca | 2011-04-07 19:10