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市川櫻香の日記


by ooca
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ちょっと振り返って

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突然ですが、なんだかこのあたりで一度、振り返ってみたいと…。むすめ歌舞伎の、旗揚げ公演は、愛知県中小企業センターホールでした。太功記十段目と白浪五人男を上演。四百人ほどの客席を持つ小さなホールは、満員立ち見の盛況でした。今から28年前のことです。それより24年前、中部邦楽総合教室が、開校されています。むすめ歌舞伎は、教室の伝統芸能愛好家のご声援により生まれました。旗揚げ前年、「名古屋むすめ歌舞伎を育てる会」が当時の名古屋市長杉戸清氏と、御園座長谷川真弘社長の呼び掛けにより結成されました。御芳名録には、美空ひばりさん始め、沢山の芸能界政財界の方のお名前があります。一万円一律のご寄付を元に、旗揚げ公演開幕。幕が降り、舞台上手の竹本さんに、「私達は、歌舞伎でしたか?」言葉が変ですが、ようするに、今、幕となり、観客席は満員なのに、拍手も何もなく、一体私達はこの舞台で何をしたのでしょうか?歌舞伎を上演できたのでしょうか?と、いったことをかかえた質問でした。しかし、その心配は、たちどころに解決しました。なぜならば、幕の外から、お客様の拍手が徐々に聞こえ大きな拍手となったからです。舞踊会とは違う、始めての歌舞伎でした。私の質問は、むすめ歌舞伎の皆と一緒に歌舞伎に向かう、代表の、責任感からなりました。私達の求める方向は、これでいいのでしょうか、旅立ちの不安からでもありました。
学ぶ機会を求めたい。それが、むすめ歌舞伎の結成です。今のようにインターネットで様々な活動を知ることなどない時代です。若い私にとり、邦楽も舞踊も、縦社会で、閉鎖的。同じ若い世代の横のつながりや様々な情報が伝統芸能を広めていく上で必要に思ったのです。しかし、同じように伝統芸能を学んでいる方は、なかなかお集まり頂けませんでした。当然各個お師匠のお許しがなければなりません。それでも、そのうちに、幾人かの舞踊家の卵さんと一緒に勉強の場になっていきました。よく大変だったでしょ?と尋ねられますが、幸運なことの方が多かったと思います。もうすぐ、あと2年で旗揚げから30年になります。今年もまた次の始まりに向かっています。
幸運は日々一刻一刻おとづれます。それは、これまでの皆さんと作り上げたことがあってのことです。くじけないで、義務でない私達の生きがいを形にしていくことは、思い方、考え方です。事務的なことのようには、いかないので、「大変そう」と言われるのも、まぁその通り。でも、それをできるのは、素敵です。好きなことを学ぶのですから、大変も楽しい勉強です。気の持ち方です。毎日変わらずやってくる1日をがんばれます。今日の雨も、長靴はいてピチャピチャ、と、8月24日の宗次ホール「勧進帳」のチラシの確認へ。宗次ホールさんのお陰で、再演させて頂きます。やはり、幸運です。
それから、11月3日(祝)むすめ歌舞伎公演です。皆さん、予定をしておいて下さいね。
ありがとうございました。
by ooca | 2011-06-01 13:14