市川櫻香の日記


by ooca
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

振り返って、弐

f0228641_23505183.jpg

子どもと女性達の生きている時間を、歌舞伎の中にどう使っているか、とても大切なむすめ歌舞伎公演となりました。それは、共感できるものであること、お芝居の中に真実を求めていくことでした。振りも台詞も何を表現していこうとしているかを把握する貴重な要素です。お稽古に通う子ども達とのかけがえのない時間でした。この舞台に挑戦したいと新たな子ども達も集まりました。
子どもと女性という視点に拘ったつもりはなかったのですが、昨年度の夏は、能楽と清元志佐雄先生による【隅田川】を上演しました。志佐雄先生の語りは、子どもを拐かし長旅に病になればその場に置き去る隅田川の北の果て、渡し場での闇を浮かばせ、母の悲痛な心の声が湧き聞こえてくるような空間をつくりました。子の行方を求めていく母親をつとめる私は、身体的に知るはずもない女性の記憶をあの時見ていました。隅田川を初めて演じましたのは、2007年櫻香の会第一回です。藤間藤子先生振付、蘭景先生、蘭黄先生の御指導を頂きました。清元は、志佐雄先生に初めてお願いいたしました。
それから、八年間、志佐雄先生には、「保名」「傀儡師」「北州」などまた、能楽との混声、能楽岩舟を基に新作「天の探女」など新たな演目をお願いいたしました。
昨年度の隅田川は、情況描写の部分に謡いを、狂女本人の心表を清元で、状況描写を、打ち物により、狂女ゆえのめりはりを広げていく演出を試みました。
この隅田川を終え、1カ月半後に志佐雄先生と突然のお別れとなりました。
残念でなりません。
多くを学ばせて頂きました。ただ有難いばかりです。
[PR]
by ooca | 2015-04-08 23:50 | 櫻香のつぶやき