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市川櫻香の日記


by ooca
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5月7日「菜々の会」第一回

若い人が力をつけてきました。自主発表の会を催します。
地唄による舞踊
鐘が岬
【道成寺】物
上演前に少しこの曲を
書きとめてみます。

ト、鐘、鐘のそばに女人
長唄「京鹿子娘道成寺」では息のつまる気迫、乱拍子のあと唄から語り口で始まります。
【鐘にぃ怨みは数々ござる】
体と鐘、鐘が体か、執着という姿なのでしょうか。

【初夜の鐘を撞くときは】
鐘へ耳、見上げるように一段と鐘へ意識

【諸行無常と響くなり】
執着する心に縛られ

【後夜の鐘を撞くときは】
鐘の音も、明けゆく空のように、人の心がその様に、とどまることなく移り変わっていくー。しかし、女人の中に我慢我執の心がある。

【是生滅法と響くなり】
あたりに響く鐘の音、怨みに思う。

【晨朝の響きは生滅滅為】
明け方の空を見ると生き死にを越えていく思いをもつ

【入合いは、寂滅為楽と響くなり】
夕暮れの鐘は、楽境の境地という

【聞いて驚く人も無し】
その音を聞いて誰も驚かない

【我も五障の雲晴れて、真如の月を眺め明かさん】
法華経に、女人には、五つの障があり仏身にはなれないというが、今、悟りの月を眺めてー。

古典芸能に生きるプロならば道成寺は必須と言われています。
地唄「鐘が岬」
第一回目の会に向かう若い人に勧め勤めてもらいます。

若い人に

我慢我執というものは「他をあなどること、我意をはること」茶道開山の珠光伝書『心の文』に「わろき事」とされている。
しかし、倉沢行洋先生は「芸道の哲学」でなくてはならない我慢も記されている。
それは、「がまんがしゅうがわろき事」を深く自覚し、そこに徹底、徹底したうえ、高く豊かに働き得る強き「がまん」のことを書かれておられます。「なくてもならぬ」
強い起動力、工夫の「がまん」を記されておられます。

この道を歩もうとする
若い人の第一歩です。
皆様には、どうか温かなご声援を賜りますよう、私からもお願いを致します。
by ooca | 2017-05-04 21:22 | 未分類