市川櫻香の日記


by ooca
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カテゴリ:ご報告( 2 )

10月11日(金)名古屋能楽堂
「月と影、日本の心」を
上演致します。
監修に、藤田六郎兵衛氏
演者には、梅田邦久氏。

名古屋に「藤原景清」の末裔
の方が、住まわれておられれ
ることはあまり知られており
ません。
「景清」は、歴史に残る
平家の勇猛な武士として、平
家物語始め、そのたぐいまれ
な魅力は、景清物として、能
や、歌舞伎に伝えられ、最近
では今年五月、我らの市川海
老蔵さんが、歌舞伎十八番
「鎌髭(かまひげ)」の復活を
240年ぶりにされました。

能の「景清」は、景清の最晩
年、一代の英雄の末路を想像
する作品になっております。
景清は、日向島に盲目の法師
を、見るような姿で、日がな
孤独庵室に住まいます。
琵琶法師と景清を二重に印象
づけていくのは、私には
「抵抗」の形に感じます。

抑圧と抵抗の到達点は、内面
的緊張感として、「芸の主」
たる。

戸井田道三氏の能芸論に
「芸の主になれ」
と書かれ、自身を積極的に
死んでみせる。実際に死ぬ
のではなく、自由になれと
いうのです。



そこへ、景清を訪ね、娘人丸
が遥々やってきます。
父は、娘に会うことを拒絶し
ますが、里人の計略に、父娘
の対面がかないます。

「さらばよ止まる、行くぞの
唯一声を聞き残すこれぞ親子
の形見なるー」

娘を見送り、泣き伏す。

この後の景清を想像させます。

前半の、このたぐいまれな武
人の、敗北感、「松門独り閉
じて、年月を送り」
と呟く、また「今はこの世に
亡きものと、思ひきったる乞
食をー」と悲嘆のあまり腹を
たてる。
景清は、娘と会うまでと、会
った後、その心境をこの舞台
に想像します。
武人から、一人の血のかよう
老人となっていく景清を見る
ことができます。

時に、芸は、見る者の心をは
かるものでもあると思います。

見る者ばかりではなく、この
ように、作ることに向き合う
者達が知るのは、自己です。

老境にあられる
梅田氏は、数年前「姥捨」を
舞われ、以後
能を封印されました。

この度、新演出「景清」を舞わ
れます。梅田氏から、その胸中
を少しでも感じられればと思い
ます。

御案内

場所/名古屋能楽堂
時/10月11日〔金〕午後6時半開演
「月と影、日本の心」
解説と共に、景清を通し[心]の
ありかに想像を巡らせて。

笛:藤田六郎兵衛
月: 景清 市川櫻香

新演出
景清 梅田邦久
高安勝久

御観賞料/5000円:全自由席
発売開始9月10日より


同時開催
写真展 「能楽堂にて」
午後4時から5時まで

能楽堂の客席から見る写真展は
日本の歴史建築物の不思議な
力を写真の表現のもつ、リアルさ
により、更に深く感じ取れ
ることとなります


主催:日本の伝統文化をつなぐ

連絡先/ 電話 052-323-4499
Fax 052-323-4575

秋のお月見かたがた、皆様の
ご来場を
お待ち致しております。
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by ooca | 2013-08-22 12:15 | ご報告
昨日第一回目の櫻別会。
お稽古舞台満員のお客様にお出かけ頂きました。嬉しかったです。
皆様、有難うございました。お手伝いの方々も本当に有難うございました。

安田文吉先生の芸どころ名古屋のお話も交え、場がほんわか。
先生の母君は、私の祖母と同時代を、生きた常磐津の立派な師匠です。
常磐津と清元の違いを、昔の人は着物になぞらえ 
「常磐津は木綿、清元は絹の風合い」と伝えています。
常磐津は、大時代な重みと、世話の可笑しみと、ぼってりとした色気が特徴と言えます。
目のつまったずっしりとした木綿は、味わいがあり、幅広い用途に活躍します。
私はこの木綿のたとえに共感します。
昨日の安田先生は、常磐津の風格の方だと実感致しました。

当日、皆様には、演目4番の歌詞と解説の資料を。
少人数の会なので手作りできました。
資料に、昭和27年に書かれた「ものしり辞典」を参照。
この辞典が、面白く、花魁道中の話や、石灯籠のことなど絵と一緒に載っています。
石灯籠は知ってはいますが、あらためてこの絵を見ると
北州の振りの、石灯籠を想像する箇所に気づくことができました。
こういうことは、演じる者には大切なことです。

その時代に作った俳句も添えられて面白いので、ちょっとここに〜
(外八文字についての箇所)
     八の字の道連れになる面白さ (安永)
     全盛は花の中行く長柄傘    (文政)


この資料も、家にあったものです。何やかや、昔のものをひっばり出しながら
半寿舞台の第一回が出来ました。  
この場で生まれ育った私には大切な「場」です。
   感無量でした。

女性の歌舞伎の方向性を考えることは、難しいのですが
日々、一生懸命に取り組み、この流れを大切に歩んでいくことが
「かたち」になるように思います。


 こつこつと励んでいくことかな~と。

   次回 7月18日を予定致しております。

   今日もありがとうございました。
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by ooca | 2010-04-30 00:00 | ご報告