市川櫻香の日記


by ooca
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<   2011年 07月 ( 9 )   > この月の画像一覧

むすめ歌舞伎って、何?
「女性で、歌舞伎を上演することを目的にした、公演活動のことをいいます」
28年前に、発足、学び手の一人として、歌舞伎を学ぶ環境を整えていくことの役割も担わせて頂きました。

それまでに、物心つかないうちに常磐津の初舞台、日本舞踊の毎年の舞台や、新派、黒御簾での長唄経験をさせて頂くなど、日本の音色を、絶やしたくない思いの、祖母達とりまく方々の中で育てて頂きました。
普及の為の発表会や、公演などの催しごとも、家の中で有識者方々が日々に集まり、その会話を傍で伺うことが日常にありました。こういった影響って大切です。仕事を目の前で見て育つ、子供の私から見て、家業は
立派に思いましたし、大切なことと思って育ちました。まわりの方のお勧めもあり、女性で歌舞伎をしてみることを、皆さんの後押しを受けて決断、旗揚げとなりました。

旗揚げから、10年ほどが、基礎編だったようです。男性の物まねは、私達らしさをあえて消してきました。
まず、伝統芸能の教授は、真似ることからです。先人、師匠のおっしゃられた通り写して、自己の発想はありません。この考えを、基礎にしていることが、伝統の歌舞伎を学ぶ上で大切なのです。それは、強い信念も必要です。信じる力となって、これまでに、沢山奇跡的な慶びを得ること、大小多々でした。
それから、通し狂言を私達の上演可能な様式で、演じることにむかいました。團十郎先生は、最も素晴らしい導き手です。とんでもない上演を、事の道理を一番大切なこととした上で、挑戦する目をつむことは一度もされませんでした。それどころか、演出、指導をして頂くことも沢山ありました。

また、応援者の宗次ホール(むねつぐ)の宗次徳二様から、歌舞伎のお化粧をしない方法での、女性の歌舞伎もどうでしょう、とのご意見を頂き、次への課題もずいぶん昔におっしゃって頂きました。
歌舞伎の大道具と、私達の感覚との関係は、バランスがとれているのでしょうか、とは、オランダ公演アムステルダムの劇場プロデューサー、美術家のご意見。全部聞き入れるわけではありませんが、皆さんのご意見は、歌舞伎の魅力である、<人の輝く力>を、開かせていく、とても大切な内容でした。

考えるだけではなく、実際にやってみる、それで知ったことは、大きな喜びです。次への進展でもありました。好きになったことを、追い求めて、こうだったら・・どう。って

しかし、こういう道筋には、どんな人に出会い、どう影響を受けていくか、確かな、導きに出会うことが必要でした。人の出会いは、ビーカーに入れた物質の影響を見るように、想像出来ませんでしたが、庭木の手入れで
少しずつわかりました。大切にこまめに手入れをしながら見つめていくもののようです。まだまだ、未熟ですからたいそうにはいえません、お稽古場の小道の苔や櫻の木を大切に思っているうちに、ちょっと頂いた感じです。
確かな導き手?
私の今の経験では、まず威張らないこと、それから、怒ってくれること、それから、一緒に楽しんでいてくれることに思います。

「どなた様も、どうぞ」
いつでもむすめ歌舞伎は、皆さんと、実際に歌舞伎の上演を通し輝きたいと思っています。新たな節目のスタート始まっています。

8月24日(水)午後1時半から  宗次ホールにて、むすめかぶき「朗読様式・勧進帳」
若い人達の素顔は、弁慶、富樫に向き合う眼差しでキラキラ輝いています。宗次ホールは地下鉄「栄」駅12番出口東へ徒歩4分です。お待ち致しております。
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by ooca | 2011-07-29 18:47
恋する心は、歌舞伎の中にも沢山あります。鏡獅子の弥生は、厳しいお城勤めの中で、恋に恋する、少女が、恋への憧れを通し女性となっていくその心の部分を、舞踊表現で演じます。日本人は、森羅万象に、畏怖畏敬を持ち、様々に崇め、そのことは、恥じらいや、純真さへの扉を開ける心の構えのように思います。弥生は、後半、神の出現を感じさせる獅子を招きます。純粋な魂は、恋に恋をし、奇跡を招きます。天高く歓喜のおとづれに、舞台は、幕となります。大好きな演目です。ふと、【なでしこJAPAN】を思いました。彼女たちにも、女神は降りていたのですね、きっと。鏡獅子の前半、私のなかの弥生の気持ちは【喜びに溢れ、苦悩に満ち 物思いに耽る。憧れと不安を抱きつつ苦悩の中を漂う。天高く歓喜の声を上げ、死ぬほど悲しんでいる。幸福なのは、ただ恋をしている魂だけ】(ゲーテ)

今日もありがとうございます。
なでしこJAPANの勇気と頑張りは、皆さん同様、大きな力を頂きました。女性の演じる歌舞伎を私どもも、あきらめず、頑張ります。
歌舞伎を、女性、男性という視点だけではなく、伝統の手法を学び体験し、日本の素晴らしい慣習や、ものの見方を育てていく大切さを、深めていければ…と。
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by ooca | 2011-07-22 15:06
宇宙人は、チャーミングでいて欲しいと思っています。共通の言葉がなくても、チャーミングな、感覚を感じ合えれば、何かしらん、前向きなことに向かっていく出会いに思います。
今日は、海の日です。台風がせまっています。風や雨を静かにむかえていた、少し昔を、想像してみたいと思います。

今日もありがとうございました。
今月31日は、季節はずれな名称ーと、10歳になる弟子に指摘されました。名称は、「かたつむりの会」。かたつむりの印象が、自慢にできる私達の、夏の勉強会です。よろしければ、朝10時半からお昼まで。お稽古場にて催します。
詳細メールにてお問い合わせください。
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by ooca | 2011-07-18 23:05
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日帰りの白馬。
久しぶりにお会いする方々、オペラの有名な方も。私は、絞りの浴衣の心地良さを満喫。活動的な旅ではなく、心と体を癒すのが目的ならば、絞りの浴衣が最適と実感です。
お稽古着は、紺地や白地に、古典の型染めを着ています。骨休みは、お稽古の浴衣から、すっかり様相を変えて、絞りで過ごしました。
行き先の、アートカフェ「森と人と」は、NHKでも紹介されましたが、白馬の自然にいだかれた素敵な空間です。オーナーは、元朝日新聞女性記者の方でご夫婦ともに、お世話になってきました。「魔法使いの姉」と「お父さん」です。陶芸家、小畑旦子女史の作品展初日。沢山の方があちこちから、ここ白馬に。皆さんそれぞれ、不思議なパワーをきっと持っている人たちだと思いました。プラスパワーを頂いてきました。写真は、ゼロ君です。ご主人は、じろうさんです。二人の愛情感覚が、私には、とても癒されました。二人、いや、人間の世界で正確に言うと、1人と1匹ですが、正しい愛情ってこれかもしれないと、想像含めてちょっと感じました。
オペラの有名な方が、歌われました。私も、浄瑠璃をアカペラで、外で語れる技術を、身につけたいなぁ

笑われるかな?

今日もありがとうございました。
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by ooca | 2011-07-17 13:15

歌舞伎の教科書

1956年に発行された戸部銀作先生の「歌舞伎の演技」は、むすめ歌舞伎発足時(私は20歳台でした)より、よく読んでいました。舞台での体の向き、演者と観客の、その位置感覚など、歌舞伎独自の演技形態が、わかりやすく書かれています。この本との出会いは、御園座、地下二階の、演劇図書館です。当時、今から20年ほど前、この本を購入したいと、鶴舞公園に、軒を並べる古書店を、さがしましたが、なかなかめぐり会わず、後輩たちが、お稽古場で、読めるように、何冊か購入できないかと、戸部先生宅へ、恐る恐る連絡をしました。戸惑いましたのは、電話に出られたのが、ご本人で、私の名前と、本についてを申し上げますと、「ちょっと待って」と、先生。すぐに、大変気さくに、お話し頂きました。昭和20年台に全国的にその名をはせた、市川少女歌舞伎の、お話しも聞かせて頂き、その後も、舞台のお話しを様々に、伺いました。「歌舞伎の演技」には、実演家が、身体で理解をしていく、感覚的な部分を、わかりやすく客観的に、解き明かして
いくのと、その習連の仕方なども、書かれています。歌舞伎の瑞々しさの元をつくる、身体に備える訓練を、大切に考えられ、舞踊の身体基盤を、書かれています。
表現する姿は、舞台人のみのものではなく、皆さんの日常にも、表現する姿は、必要不可欠です。基礎訓練を、日常に、取り入れてはどうでしょうか〜。優しく思いやる姿は、癒されますし、はつらつと歩く姿に、爽やかさを感じます。
私達はこのように歌舞伎に向き合いながら、結局、向かっているのは、心ばえの良い世の中に、住みたいという思いに、行き当たると思います。にごりのない、かけひきのない、あたたかく美しい人と、またそのことに答えられる人。美しいことや、心ばえのある物事を、一生懸命考え、日々反省しながら、お稽古に向かうと、最後は、心の姿に帰結していくのかもしれません。では、心さえ良ければ良いのではと…。どうも、これは、悩みや、苦しみを、飛び越えては、身につくことではなさそうですよ。
お稽古場は、大人も小さな人たちも、秋の舞台に向かって苦闘。歌舞伎の基礎、歌舞伎舞踊で皆自分を鍛えようと頑張っています。
「形から心まで、行く手は遠いのですが、辛い時は辛いことを知り、苦しい時は苦しい事を知り、その時をかみしめて、その時を、一生懸命生きて、仲良くなるつもりでね」
最後は、お稽古に苦戦の子供さんへのメッセージになりました。
今日もありがとうございました。
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by ooca | 2011-07-15 10:54

今、空、

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ウッディアレンの映画に、主人公を溺愛するママが、亡くなった後も、1人息子演じるウッディアレンになにくれ世話を焼き、圧巻はママの顔が空一面になって、逃げる息子の背後を追いかけてきます。「あれはしたの、もぅ貴方は小さな頃から〜」と、世話を焼き続けます。空を見上げると、あのシーンを思いだします。ママと一体化している空。映画は面白くて可笑しくて、ちょっと主人公に同情したり〜でも今は、皆、自分の空があったら、悲しい時辛い時淋しい時、見上げれば、会いたいあの人に会え、声も聞こえて、毎日、相談ができてね。見上げていれば、そんな空にもなりそうですよ。
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by ooca | 2011-07-11 14:03

シネマ歌舞伎

「女殺し油地獄」7月14日迄ミッドランドスクエアシネマ、朝10時からのみです。
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by ooca | 2011-07-10 12:09

丸の内中学でした

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大切な一瞬こそ残しておきたいのに、本当にその時ほど撮ることを忘れています。
ほとんどの時、そうかもしれません。
今日は、今年度最後の丸の内中学、3年生の伝統文化、むすめ歌舞伎の授業でした。あっと思ったら授業は終わっていました。皆さんの隈取りのお顔を写真にすることを忘れていました。
私も生徒の皆も、当たり前ですが、未来に向かって今の時間こそかけがえのないその時と、皆でなんだか大切に味わっていたように思います。
例年通り最後の授業は隈取りです。写真には残せない、汗や匂い、元気な時間もその時の感覚も「押し隈」に残しました。生徒、全員初めての隈取りは、授業後、押し隈に。押し隈は、布を顔にあてて目や鼻、口のでこぼこと一緒に歌舞伎の独特なお化粧を、布の上からまるで版画の時のように擦りつけます。
刷り上がりにはその時の汗も大切です。布を顔からとって不思議そうに自分のぬけた、自分のかたちを見る生徒達は、「わ~」、ちょっと自分の分身のような、不可思議な出会いも混ざって「わ~」だったかな~。
歌舞伎への初挑戦様々でした。
彼女や彼らに、毎授業、私なりの大切に思うことを伝え、それから一緒に大声を出しセリフを言い、一緒に歌舞伎の所作や見得、飛び六法で汗びっしょりになります。身体も心も、よそ見などせず、今を精一杯生きている感覚です。助手、宮地友子さん、阿部一恵さんも5回の授業ご苦労様でした。
皆、これからも今の繰り返し〜私も同様です。よそ見せず一生懸命にしていたら、またお会いできますね、きっと。今年も皆さんと出会えたことを感謝でした。
写真は、鏡獅子ののち、初めて採った私の押し隈です。写真より一歩も二歩も、あの時が近く感じられるのです。
いつもありがとうございます。

考えられないことがおこっていますが、すべて人がおこしたことです。人の関心に関心を持って見て見ることはかなり大切な日常に思えます。

(お稽古場の鈴虫が鳴かないと思ったら、いつのまにか一匹いないのです~)
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by ooca | 2011-07-07 22:41

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今日は、名古屋能楽堂の定例公演に朝のお稽古後急いで向かいました。歌舞伎「鳴神」にある一角仙人のお話しです。

梅田邦久先生は苔を食べ生きてきたような山の仙人。あらわれた美しいセンダラニに心奪われます。センダラニの舞についつられていく仙人の様子は心に残ります。センダラニの足拍子もつられて舞う、間合いや、仙人が思わず美女センダラニにふれてみたくなり手をすーっと伸ばしながら運ぶ身体の様子が、梅田先生の熟成されたすべてにありました。その瞬間の感情があらわれていく貴重な瞬時を拝見できました。後から心に残るとはかけがえのないことです。有難うございました。

先月より引き続きむすめ歌舞伎公演のお稽古に、藤間蘭黄先生にいらして頂いていました。数々の歌舞伎舞踊の伝承復活をされた、藤間藤子先生のお孫さんにあたり、ドラマ「仁」などの所作指導もされている蘭黄先生です。むすめ歌舞伎結成後、歌舞伎舞踊の振り付けの藤子先生のところにお稽古にあがりました。
舞踊は六歳から始めていましたが、むすめ歌舞伎の団体の1人として上がらせて頂き、沢山を学ばせて頂きました。初めて伺った浅草橋のお稽古場で、藤子先生は私に、自身の若い頃お稽古場までが大変遠く朝、電車もまだ始発が出ない時間に歩きながらお稽古場に通ったお話しをして下さり、名古屋から通う私を励ましてくださったことは、よく思い出します。
藤子先生から、蘭景先生と、ほとんど様々、舞踊以外も含めて、教えを頂きました。
良き導き手に出会うことは、今その時が唯一、今の一歩のありようにかかっていることをお稽古で教えていだだきました。蘭黄先生には三代のつながりをそのまま感じます。藤子先生から蘭景先生、蘭黄先生と、むすめ歌舞伎の伝統の歌舞伎の基礎を作ってくださるかけがえのない方々です。老師という言い方が日本にはあります。ただ年月を重ねていくのがいいのではなく、どう生きたか。繰り返し繰り返し、長い年月をかけ精進を教え続けて頂いていることを心から感謝を思います。忘れていないのは、雨の日も風の日も雪の日もお稽古に通ったことを話された藤子先生。過去の様々が今に至り、あきらめず続けることを、蘭景先生にも、蘭黄先生にもその姿勢から頂きます。未来を開く行き方には、いつも出発点にあることです。
皆さんのお陰を心より感謝して明日も頑張ります。

有難うございました。
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by ooca | 2011-07-03 20:42