市川櫻香の日記


by ooca
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<   2011年 10月 ( 11 )   > この月の画像一覧

お稽古のあいている時間、来年の制作を担当する後藤さんと『公演のこと』を一生懸命、話しあいました。これまでの経験では、集中して考えていると、ある沸点に達した時、引き込まれていく感じに、徐々に考えがまとまっていきます。必死になればなるほど、針の穴を通ってやってくるこれまでの何かを拾いながら紡ぎます。それを、つかみそこなわないよう、集中します、冷や汗もでます。
お隣のみどりさんから、公演前の陣中お見舞いにふさわしい、天むすと、薄皮饅頭をいただき、夜のお稽古に集中。
皆さんに支えていただいてます。

一昨日、勧進帳の装束の下に着る胴着が出来上がりました。絹の胴着です。居合わせた、勧進帳では山伏を勤める、『白酒売』の鈴木さん『菊慈童』のりきさんと、試着の感触を楽しみました。胴着ですが、素敵なはおりものの感じです。りきさんの家業『絞りの久田』で、りきさんが、胴着にふさわしい生地を探して提供下さった絹です。作って下さった人の一針ずつのあたたかさも感じます
外からは見えないところですが、見えないところこそ大切と昔から言いますが、本当にそうですね。昨日、弁慶の阿朱花さんからも、『新調の綿入れ胴着、到着』のメールがあり、勧進帳に向かっている彼女の気持ちのなんともいえない感じが伝わってきます。不安を、包みこんでくれる胴着です。皆、ひとしおです。

明日は、そんなお話しを含め、朝日カルチャーで公演前の胸の高鳴りを合わせて、歌舞伎の楽しみ方をお伝えします。お出かけお待ちしています。
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by ooca | 2011-10-28 09:56
夢と花をたずさえた、むすめ歌舞伎の芸道の旅は、来月3日にその旅の姿を皆様に発表いたしましてご覧いただくわけですが、その前に今月29日名古屋、栄町スカイル、朝日カルチャーセンターで、おこかましくも、むすめ歌舞伎の今日までの、『おもしろくて、やがて涙の芸の道』芸の道というのは、極めた方のお話しと思いますが、まだまだ、とてものことですが、それでもおもいきって、私の旅のこれまでの行程説明会を致しましょうということです。全く宣伝をしなかったので、皆さんお集まり頂けるのでしょうか…
むすめ歌舞伎をお楽しみ頂く良い機会です。ぜひ、お出かけを。公演のお切符もご用意あります。ご一緒にむすめ歌舞伎の芸をめぐる旅をお楽しみ頂けたら、旅の相棒ができたようで、私はとても嬉しいです。もちろん皆さんにも、楽しんで頂けるひとときでありたいと思っております。お待ちしてます。
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by ooca | 2011-10-26 11:37

優しい

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昨日は、中日新聞さんの取材の方がお稽古場にいらしてくださいました。出演者全員が集まって撮って頂いたお写真が今月末の夕刊に掲載される予定です。
女の子も男の子も、美しいことを、感じたり、慈しんだり、楽しんだりし、皆さんと作るその空気も、美しく愛らしい時間です。そんなことの、全部心をつくることに、かかわるのでしょうか。可愛いという言葉を口にすると、お腹の底に力が入ります。地唄『菜の花(は)』にこんな歌詞があります。【かわいい、かわいいということは、誰(た)が、始めけん】本当に誰が、かわいいという言葉と気持ちを、始めに使ったのでしょうね。考えるのも可愛いことです。2人は、むすめ歌舞伎公演で、初舞台に羽根の禿と手習子を踊ります。しっかり舞踊を身につけようと毎日苦闘しています。筋肉は、まだふにゃふにゃですが、結構頑張っています。義経のお役、あともう少し台詞頑張ってください。初舞台の羽根の禿さんは、お声を出して、『まず、本日はこれぎり』言えると、しゃんとできますが…どうかな。
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by ooca | 2011-10-23 23:47
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授業後、能楽部におじゃましました。三間の舞台が三方向に開けています。彼女は私の授業を受けたあとは、お稽古をしたくなるそうです。授業は、ステージ表現です。足袋着用で、歌舞伎の見得や所作を伝えています。
表現は、特別なことではありません。歌舞伎の感覚は日常の何十倍の力を体から生みだし、体の外へ。気を入れて発散していくことは、普段自然にしていることです。
しかし見得は、特別かもしれません。次のスタート、ステップと考えてほしいのです。見得をして、終わりではないこと。見得は次の覚悟です。ふらついても、うわついた気持ちでも、かたちだけでも、なおさら、いけません。
山のきりたった崖に足を踏ん張り、次を見上げて、越えていく気迫みたいなものが見得なのです。これは私の見得に対する考えです。見上げていく心地は、意気揚々として、清く爽やかに、そして、情愛あふれた見得であれば、その人生の深さが想像できます。
次の授業はお稽古と工夫についてを映像を鑑賞しながらお伝えします。能楽部のお稽古場、落ち着きます。有り難うございました。
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by ooca | 2011-10-17 21:43
風の盆を久し振りに聞きました。
東別院での上演に終演ギリギリに走りました。10分ですが行って良かった。あの世とこの世を、この風でつないでいるように思います。
CDも購入しました。胸がキュンとなってしまいます。
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by ooca | 2011-10-16 23:24

風の盆

明日は、名古屋東別院の境内で、風の盆が八尾から奉納にきているそうです。あの胡弓と唄が聞けるのでしょうか。
私は間違いなく泣いてしまいます。現実に、もう会えない人たちのことを、思いだすことになるのでしょう、やさしかったあの声、まなざし、笑顔が実際に見えるわけではもちろんないのですが、風の盆という、その名の通り、風にのせて、感じることができるような、そんな気がします。
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by ooca | 2011-10-15 21:17

勧進帳の月

かれこれ9年。先週から、お会いしていなかった人と再会の機会が、幾度かありました。まずは、長唄の吉住小三友さんです。お三味線弾きさんです。久し振りでした、お三味線と彼女は一つになっていました。変な言い方ですね。お三味線が体の一部になって仲良くなっているのが、とても楽しそうで、以前と違うように感じました。むすめ歌舞伎公演では、勧進帳の立て三味線をしていただきます。立てをお弾きになるということは、コンサートでいうと、指揮者も兼ねている役割なのです。華やかな人です。演者と演奏家でお会いするのは久し振りです。勧進帳を女流演奏家の皆さんの演奏で、お能舞台を拝借して上演。以前は「私達で、できたらいいけど、勧進帳は無理かな」 と話していたように思います。もうすぐ実現します。強さと深さがあり、清くてきっぱりとした演奏です。
演者と、演奏がよくあっているように感じます。心音が同じ感じです。お芝居のことを少し書きますと、弁慶は、人の本来の姿にあって、我なしにして義経に捧げた生き方が、富樫との問答でさらに一心になっていきます。富樫は、弁慶との問答の終盤には、武士という鎧を心中で脱いだと感じます。富樫は、関を通したあと、弁慶を追い、お酒をふるまいたいと言います。受ける弁慶。それからの富樫と弁慶を、なんて美しいのだろうと感動します。この箇所の長唄が、心に響きます。静かに感動できます。富樫は、まるであの月を見上げるように盃を手に弁慶を見つめます。富樫の悟りを月にたとえて、演者の2人に説明をしました。富樫は、さえ渡る空に悟りの月の光を感じているかのように、弁慶を感じていると見ることのできる勧進帳です。優しい感動です。

10月29日(土)今度の勧進帳についてをお話する機会をいただきました。朝日カルチャーセンター、栄町丸栄スカイル10階です。13時30分〜15時まで。お問い合わせは、052 249 5553 です。
お出かけお待ちしています。
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by ooca | 2011-10-13 22:41

継続してわかるんだね

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日本演劇衣裳で黒地の着付け拝見。竹の葉は刺繍になっています。切り箔を散らした豪華なお衣裳です。某役者さんの発注衣裳です。
今日は、東京で公演の衣裳見せでした。さすが、歴代の名優の意向をかたちにしてきた衣裳屋さんです。むすめ歌舞伎も、結成当初に、澤村藤十郎氏よりご紹介いただき、今日までお世話になっています。
本当に様々な方のお力添えがあって今があることをつくづく有り難く思います。ご紹介下さった澤村藤十郎氏は、中日新聞芸能部の黒川氏と御園座の当時の長谷川真弘社長が、私どものお稽古場にお連れくださいました。藤十郎氏は、私達のお稽古をご覧になり、すぐ初の県外むすめ歌舞伎公演を御計画されました。和歌山の海の近くの会館でした。演目は「神霊矢口渡」と藤十郎氏の幕間のお話しでした。確か、御園座の社長と対談形式で私どものことを、御宣伝くださいました。その様子を黒川氏が大きく新聞に書いてくださいました。
今思えば、ずいぶん甘やかされて「好きこそものの上手なり」と、ともかくこの公演活動の継続を周囲の人たちが見守るよう、大切に育ててくださいました。そのさなかの私たちには、あまり深く先を見るような考えはありませんでした。ただ、一つだけ大切にしていることがありました。して頂いたことを忘れず、感謝すること。これは、小さな頃からやかましく言われたお陰です。まわりのどなたもが、最初を忘れず感謝をすることを、おっしゃっていました。感謝をすると、その今が大切になり、今が、有り難く感じられます。感謝の正体は継続することでつかむというか、やっとわかりるようになるようです。
昨晩は、9時半から、弁慶の後半のお稽古でした。先日、御園座の楽屋で團十郎先生から、弁慶の飛び六方の前に、富樫に感謝し、それから天に感謝する部分のことを「天というのは、すべてに、ということですから」と、話されました。特に、お能舞台ですので、感謝を一層に、この空間一杯、地球一杯、宇宙一杯にお伝えできるように思います。お能舞台のかたちが、神事に開かれていることを当日までに、学んでおくことも、遅まきですがしておきたいことです。
本日、お芝居のはねた新蔵さんが、かけつけてくださいました。
弁慶のお稽古を一時間半、一緒に立っていただきました。男性の力強さが目の前に現れます。プロの身体は、一瞬にして空気をとらえていくことができることもわかってほしいと思いました。
弁慶の阿朱花さんの身体のすべてが気持ちと一つになることは宇宙一杯に気持ちの気が広がるようにどう体のはしからはしまでそこに居させるか、ということなのかな…と、思いながらの昨晩でした。本日も1日始まります。1日ごと精一杯がんばればわかるように思います。頭は横において置いてね。
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by ooca | 2011-10-12 08:52

能と歌舞伎のあわい

11月3日のむすめ歌舞伎公演を、お祭りの山車にたとえてみると、だんだん近づいてくるお祭りの山車を待つ、緊張と期待の間の感覚に似たものがあります。間(あいだ)、音と音の間、動作と動作の間、間を楽しむことは、その時その瞬間を楽しむことです。昔の言葉であいだは「あわい」というそうです。
あいだは間なのですが、あいだっていうとはっきり、こっちとあっちと線で引かれたあいだのように感じますが、あわいは、にじみを感じます。あっちとこっちのあいだの無限な空間のこと、声に出してみてください。「あわい」っていう空間が広がっていきます。ちょうど、能と歌舞伎のあわいにあるむすめ歌舞伎が、そのあわいの無限をいくことができたら、きっと、一つ段階を上がっていくことになるのでしょう。今回の公演は、能の抽象性と歌舞伎の大リアルのにじみが見どころです。私達は、わくわくしながら、公演というお祭りの山車を待っています。一昨日、つぼあわせ(演奏家の皆さんとのお稽古)でした。オランダ、ベルギーでの、「鏡獅子」の際に、ご一緒下さった方々です。あれから10年たちましたが、変わらずこの道を歩まれ益々ご活躍の皆さんです。
全員女性での勧進帳、本当に素敵です。ぜひ見てください。新しい力がめきめきわいてきます。

女性の不思議な力が、深くてふっくらとした、無限な感覚をもっていると感じます。
なんだか、いいです。
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by ooca | 2011-10-09 01:31
むすめ歌舞伎公演ってなんだろうって思う人多いと思います。女性で歌舞伎を演じています。
男性のつくりあげた歌舞伎を、女性で演じることを続けていくうち、疑問が生まれ、その疑問のお陰で多くの方に出会い、力をいただき、公演を続けてきました。
今回上演の、勧進帳は、能の安宅から、歴代の市川團十郎が、作り上げ今に至ります。能から歌舞伎へうつされても、この演目にある、人と人の出会いが伝説を生む点は変わりません。継続っていいことだと思います。「継続は力」本当ですね。

明日の朝日新聞夕刊に取り上げて頂いています。ぜひご覧ください。
(名古屋愛知県地区のみの紙面かもしれません)
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by ooca | 2011-10-06 11:04