市川櫻香の日記


by ooca
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藤の雨

 昨日は、藤間藤子先生十三回忌追善の会へ。
幕開きの「藤の雨」に始まり、藤子先生振付の作品を数々拝見できました。
この紫紅会には、心のカタチを感じます。お追善の会に向かう、生きる尊さを感じます。
軟弱な私にとって、有難い会でした。一緒に伺った、市川りきさん、成田さん阿部さん
劇場で合流した友人、日経新聞の奈良部和美さんも
じんわりと心動かしていました。

私の覚え書きは、幕開きの「藤の雨」
曲の最後の歌詞は
〜花が誘って降らした雨か、藤はつれない雨という、雨はりんきな藤といい
ままよ この身は旅から旅へ、風に任された流れ雲、傘にほろほろ藤の雨降る。

道を志す者の心根があらわれます。藤子先生の振付されたものには
求道者たらん姿がうつしだされているように拝見します。
今回は、上演されませんでしたが「風の法師」などもそのような作品です。

作家でもあり、僧侶でもあられる、玄侑久師の書かれたエッセイに
「雲水とは、行雲流水の略で、行く雲や流れる水のように、滞ることなく求道の
旅をすることから名づけられたらしい〜」 とあり、ある雲水の話しが書かれています。
 
  〜まず何より返事がいい。こちらが何を言っても「はい」と即座に返ってくる。
    また、彼の動きはじつに「まじめ」である。本来「真面目」は「間締め」のこと。
    つまり余計な間を措かないのである~
  〜白く輝く雲はまるで若い雲水さんのエネルギーのようだが、入道雲という命名も
    そういう意味なのだろうか〜
     「一刻の急忙もなく一息の間断もなきは即ち是れ自然の気象なり」
  
     このエッセイを忘れないように〓と目のつくところに止めています。

 
 十三年前、藤子先生の、その際のご様子を、お稽古に伺った際に
 蘭景先生からお聞きしました。
入院中の藤子先生が、蘭景先生を病室に呼ばれて、「美しい音色が聞こえてきまし
たから、明日、どうもお迎えがいらっしゃるようです。私のお数珠を持って来て下さい」
とおっしゃられたそうです。その通り旅立たれました。

その時のお話しの印象が、以前、坪内逍遥フォーラムで
朗読させて頂いた「かぐや姫」に重なって映ります。
ご担当の林和利教授と様々に話しあい、一番大切な箇所である
かぐや姫が、天からお迎えを受ける場面、妙なる調べとされている部分を
どう考えるかとなり、同じ時期だったと思います。
その時のことと、蘭景先生のお話しが重なって思い出されます。

紫紅会は、蘭景先生の「松の翁」で立派に結ばれ、その空間を
客席から体験できましたことは有り難く思いました。

有難うございました。


明日は、むすめ歌舞伎へ期待を担った
高校生二人の三回目のお稽古です。
台詞頑張っています。
 
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# by ooca | 2010-05-06 13:29 | 櫻香のつぶやき

ちょっと嬉しい

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自然な光にあてられて綺麗・・お稽古場のつつじ
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# by ooca | 2010-05-03 11:58 | 櫻香のつぶやき
お稽古場の真っ白なつつじが満開です。
その中の一輪、赤い花をみつけました。
つつじの前に床几を持ち出し、近くの友人と昼下がりにワインをちょっと。
踊りの話しや、歌舞伎やお芝居の話、お庭の苔の話で
久し振りにのんびりしました。

時折、読み直す本がいくつかあります。
若い頃、いつもバッグに入れて、いつでもどこでも、何度も読み直していたのが
『心より心に伝ふる花』『観世寿夫著作集』

本棚を見ながら、その本と出会った時を思い出せる本は、特別に大切な本です。

大切な本といえば、以前、むすめ歌舞伎「試みの会」での
中島敦「悟浄出世」を選択したときを思い出します。

お昼にも、あの時のことが話題になりましたが

  「何がいいのかはわからない、何かを考え求めていくことが
            悪くはないことだけは、わかるような気がする」

沙悟浄に生まれ変わりつつある悟浄の言葉は、現実離れした
お芝居なのに、現実的な夢の中を想像出来るものでした。
この時、10人の尼僧様にお声明をお願いし、耳に残っています。

そういえば、むすめ歌舞伎の若い人達と、朝のお勤めのお経を聞かせて
頂きに青山俊薫先生の正方寺に行き、朝4時だったと思いますが
一人お経の途中で眠って、勢いよく倒れてしまい
驚いたことも、つい、最近見た夢のようです。


  今日もありがとうございます。
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# by ooca | 2010-05-02 23:12 | 櫻香のつぶやき

かつて・・

私は歌舞伎への思いを、私なりに高めていました。

いろいろな方から「歌舞伎座」の思いと、歌舞伎座の全景写真がメールで届き
何か不思議な感覚にいました。
心持ちというのは面白いものです。
いつもの歌舞伎座ですが、写した人の思いと、受け取る側の思いの
一致点の先の、特別な歌舞伎座。

私は名古屋に居ながら思いを馳せていました。
歌舞伎座、かつて…あの大きな、その気配に、恐る恐る踏み入れた子供の頃。
それから、あの温もりに胸ときめかしていった頃。
かつて…の繰り返しを生きていくのですね。
「かつて… 」に感謝です。

新たな歌舞伎座が楽しみです。

有難うございました。
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# by ooca | 2010-05-01 00:23 | 櫻香のつぶやき
昨日第一回目の櫻別会。
お稽古舞台満員のお客様にお出かけ頂きました。嬉しかったです。
皆様、有難うございました。お手伝いの方々も本当に有難うございました。

安田文吉先生の芸どころ名古屋のお話も交え、場がほんわか。
先生の母君は、私の祖母と同時代を、生きた常磐津の立派な師匠です。
常磐津と清元の違いを、昔の人は着物になぞらえ 
「常磐津は木綿、清元は絹の風合い」と伝えています。
常磐津は、大時代な重みと、世話の可笑しみと、ぼってりとした色気が特徴と言えます。
目のつまったずっしりとした木綿は、味わいがあり、幅広い用途に活躍します。
私はこの木綿のたとえに共感します。
昨日の安田先生は、常磐津の風格の方だと実感致しました。

当日、皆様には、演目4番の歌詞と解説の資料を。
少人数の会なので手作りできました。
資料に、昭和27年に書かれた「ものしり辞典」を参照。
この辞典が、面白く、花魁道中の話や、石灯籠のことなど絵と一緒に載っています。
石灯籠は知ってはいますが、あらためてこの絵を見ると
北州の振りの、石灯籠を想像する箇所に気づくことができました。
こういうことは、演じる者には大切なことです。

その時代に作った俳句も添えられて面白いので、ちょっとここに〜
(外八文字についての箇所)
     八の字の道連れになる面白さ (安永)
     全盛は花の中行く長柄傘    (文政)


この資料も、家にあったものです。何やかや、昔のものをひっばり出しながら
半寿舞台の第一回が出来ました。  
この場で生まれ育った私には大切な「場」です。
   感無量でした。

女性の歌舞伎の方向性を考えることは、難しいのですが
日々、一生懸命に取り組み、この流れを大切に歩んでいくことが
「かたち」になるように思います。


 こつこつと励んでいくことかな~と。

   次回 7月18日を予定致しております。

   今日もありがとうございました。
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# by ooca | 2010-04-30 00:00 | ご報告