市川櫻香の日記


by ooca
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ウツロヒ

天と地には境がなく、姿があるのはこの世。
形を持つのは、姿を持たない次に向かうため。
形はいわば、ざるの目に濾される砂のようで
日々に濾されていけば、いつか静かに一粒も残らず消えていく。それは、体温の温もりと、心のぬくもりが、やがてひとつになる時といってもよい。
体温は失せ、存在のぬくもりのみとなる。優しさは、ここにこそ、それは身体のない存在をあらわすそのときのために。

「おや、地球は?」「地球はそらそこさ!」
黒雲を走らせ、竹の葉すさふ、風の音にのり
竹取の里へ行くよう、天のおとどに命じられたウツロヒ。空から見る人は、我執により、沈んだものに見える。晴れやかでない月を見ているようである。
空を見上げ、言葉をかける人など、めっきり減った。悲しみや苦しみにあって、月を見上げる人も減った。
空や月を見上げたとき
たしかに温もりを感じたはず、頭をなでられたような感触に驚いたこともあった。懐かしいと優しいが入り交じって体を包む。

「竹取」の翁のうつろひ
「今は昔、竹取の翁といふもの有りけり」

上演が近づいております。
来週9月17日。
名古屋能楽堂です。







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# by ooca | 2017-09-11 19:56

芸の縁

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この度の『竹取』では、姿のない役をいたします。形のないものは、風や音、気配。
形がないのでどこにも行くことができます。「空気」というような存在。いつでも、どこにでも存在することができます。小さな花のひとひらを揺らしてみることも、また、山々、川、海を包み込むこともできます。天と地に満ちていく存在です。能や歌舞伎、古典舞踊の中には、見えないものを現すものが沢山あります。これまで多くの先生に教えていただいたことを紡ぎながらお稽古をしています。
「大きく、大きくね」と、いつもご指導下さった先生を思い出しながら、「大きかった」團十郎先生を思い出しながら、9月17日の当日をむかえます。
先日の初のお稽古
新蔵さんの竹取の翁は、良心や事の道理に照らし立ち返ったあと橋がかりを歩みます、内面が恥じるという、何かゆかしい姿に変化していく見事な最後を感じました。私も
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# by ooca | 2017-09-08 09:30 | 櫻香のつぶやき

初秋

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今朝のお稽古場に、枯れ葉と、夏の名残りの日差しをみつけました。
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# by ooca | 2017-09-03 20:55 | 櫻香のつぶやき

おきなと竹取り

美しき人、青山俊董氏、今月17日初上演の「竹取」の台本にご感想をくださいました。
青山俊董
「人間万事塞翁が馬」の日本版というところで
しょうか人間は、金と名誉を手に入れると堕落
しがちであることへの警告。
人間の思いを捨て、限りなく天地の(草木の)声を聞き、それに随って生きよ。との教えが底辺に秘められての話と受け止めました。

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# by ooca | 2017-09-01 20:04 | 櫻香のつぶやき

竹取

人間の約束は変わるけど、天地の道理は変わらない。「真理を別の言葉で表現すると、法、という言葉になります。法の文字は、さんずいに去ると書いて、つまり水が流れ去る、と表現されています。水は高きから低きに流れ、これ、天地の道理、人間の約束ごとではありません」
変化を続けかかわりあっている、ぜんぶ、空つづき、地つづき。すべての縁につながり今、ここに存在している。変わらないものはない。天地いっぱいとかかわりながら、存在する。
このこと大切ですね



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# by ooca | 2017-08-29 09:11 | 櫻香のつぶやき