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市川櫻香の日記


by ooca
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釈迦と芭蕉を歌舞伎で「読む」

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写真は、新作「夢の衣」リハーサル風景です。附打ちの山崎徹さんから頂きました。
この後の演目は、「坪坂霊験記」歌舞伎の衣裳ではなく、女性の着物姿での上演としました。お客様から、「むすめ歌舞伎らしい形となって大変よかった」と御感想を頂きました。
夢の衣は、青山俊董先生が私達にお書きくださった作品です。原書は、邯鄲の枕より古い古典の経典を、古典の日に因み分かりやすく脚本にしてくださいました。お芝居は、歌舞伎黒御簾音楽と所作、台詞、朗読。歌舞伎の持つ華やかさや、軽味が、場面の重さを深めていくものとあらためて感じました。人は人からさまざまを教えていただき、それを伝えていくわけです。この作品から、伝えていく加減の目線とそのぬくもりを感じるとともに、歌舞伎の普遍性を、この作品から受けることができます。歌舞伎の根にあるものは、「伝えていく」ということであり、確かなその時々を見極めていく目がいかに大切なことかと今更ながら感じました。型や楽譜に忠実になるのみでは、伝わらないことであり私達の身体は、もっと深く伝えることの為にあると感じていくべきでしょう。今回の場所は、愛知県芸術文化劇場リハーサル室です。ご覧の通り床の段差はなく、後方のみ少しお席を高くしました。こんな感じで学校等、劇場でないところでも上演が可能になります。勿論、花道も作りました。道具は、白い和紙を立て、後ろから浮世絵や、影を映写しました。
この催しは、私共が、ほぼ毎月いたしております「日本の魅力を探る」の第六回にあたります。今回は最後に、お客様からいただいた俳句で締めくくりとなりました。俳句の選者は、名古屋ボストン美術館館長、馬場駿吉氏にお願いいたしました。皆様のお声を直接聞かせていただくことが出来、大変心あたたかくなりました。
お力添え頂きました、皆様に心より感謝致します。
by ooca | 2014-11-04 08:31 | 未分類