秘伝「 花 伝書」
2018年 06月 12日
「そもそも、人生を豊かにする「申楽」という芸能は、その起源をたずねてみれば、一つには遠く海の外インドから伝わった流れがあり、また一つにはわが神代からの伝統を継承しているものであるー」
これは、花伝書の序の冒頭の現代語訳です。私は、花伝書を中学生の頃に購入しました。古書に囲まれた邦楽家の環境に生まれ、芸能という特別な技芸の世界に生まれて、自分がいったいどのように芸に向かっていくか真剣に考えていました。
本は、容易に理解できるものではなく、若い時期は「年来稽古条々」の自身の年齢の部分や、未来を想像し、自分の年齢にあたる部分を読んでいました。
私は第四神儀篇が好きです。観阿弥が、歴史を説くことの重要性を主張しています。
猿楽者らは、戸籍のない民であり、社会的地位や身分いとなむ芸の内容も含め、身分を卑しめる環境に甘んじていた。その卑屈さから抜け出させるために観阿弥は、尊重すべき長い歴史を持つ芸道者としての自覚を持つこと、自分たちの歩んできた芸道に自信を持たせようとした。芸道者への自己開眼という重要な意図を感じることができます。
芸術性を持つことにより、社会の中で生きていく価値を見出だしていった。
これは、花伝書の序の冒頭の現代語訳です。私は、花伝書を中学生の頃に購入しました。古書に囲まれた邦楽家の環境に生まれ、芸能という特別な技芸の世界に生まれて、自分がいったいどのように芸に向かっていくか真剣に考えていました。
本は、容易に理解できるものではなく、若い時期は「年来稽古条々」の自身の年齢の部分や、未来を想像し、自分の年齢にあたる部分を読んでいました。
私は第四神儀篇が好きです。観阿弥が、歴史を説くことの重要性を主張しています。
猿楽者らは、戸籍のない民であり、社会的地位や身分いとなむ芸の内容も含め、身分を卑しめる環境に甘んじていた。その卑屈さから抜け出させるために観阿弥は、尊重すべき長い歴史を持つ芸道者としての自覚を持つこと、自分たちの歩んできた芸道に自信を持たせようとした。芸道者への自己開眼という重要な意図を感じることができます。
芸術性を持つことにより、社会の中で生きていく価値を見出だしていった。
by ooca
| 2018-06-12 01:08
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