日々に
2018年 09月 11日
苦なくして楽なく、楽なくして苦なし。
ほぼ一年、「尾張の遺産、殿様の写真
特別な展覧会」に向き合っている。
黒鉄ヒロシさんにも、ご無理を言い
11月24日名古屋能楽堂で幕末維新に
ついてお話しいただくことになっている。
そんなこともあり、知人が「この本を読む
ように」と、黒鉄さんの交遊エッセイ
「色いろ花骨牌」届けてくれた。
目次には、なんと、初代尾上辰之助さん
とある。真っ先にそのページをめくり
笑いながら泣いてしまった。
他のエッセイも、悲喜と苦楽、苦と楽の
軽量のバランスについて何となく
理解できる阿佐田式苦楽論。
向田邦子さんのことも、大きな苦楽と
いうのか、何かしらその設定の
ようなものがあるのかと考えたりする。
個性的な時代が懐かしくて、読み惚け
てそして、また懐かしい。
肖像が、心に残るようなエッセイ
色いろなことは
真面目に考えても
想像が途切れない。
次々につながっていく遊びのようで
真面目に思いめぐらせていく。
めぐりながら、また元の自分に
戻る感じが堪らなくて
胸にきてしまう。
そういえば、昨年から見続けてきた
殿様の撮した写真にも、このエッセイを
読むのと同じ感覚になっていく。
写っている人の表情を見ながら
実際のこの時の状況を調べてみる。
確かなことと、不確かなことが
煮詰められていく、じわり
胸にこみあがるものがある。
エッセイを読んで感じたものと
何か同じ成分のようなものが
胸をつまらせているように
思える。
イラストは、黒鉄ヒロシさん
写真を撮る、尾張の最後の藩主徳川慶勝公
by ooca
| 2018-09-11 23:59
| 未分類