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市川櫻香の日記


by ooca
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伝統の歌舞伎勧進帳を、能楽の演出を取り入れ能装束させていただきます。演奏も全員女性です。
伝統を守りながら先輩芸能の能から、今の私たちの心をふるわす演出を学ばせていただきました。歌舞伎とお能は、両者交ざらない歴史を歩んできました。今回の上演は、大変珍しく古くて新しいのです。勧進帳ってすごいし、歌舞伎ってすごいと、つくづく感じます。とっても緊張してますが、この緊張を大切にしながら明後日の来るのを待っています。
# by ooca | 2011-11-01 16:48
お稽古のあいている時間、来年の制作を担当する後藤さんと『公演のこと』を一生懸命、話しあいました。これまでの経験では、集中して考えていると、ある沸点に達した時、引き込まれていく感じに、徐々に考えがまとまっていきます。必死になればなるほど、針の穴を通ってやってくるこれまでの何かを拾いながら紡ぎます。それを、つかみそこなわないよう、集中します、冷や汗もでます。
お隣のみどりさんから、公演前の陣中お見舞いにふさわしい、天むすと、薄皮饅頭をいただき、夜のお稽古に集中。
皆さんに支えていただいてます。

一昨日、勧進帳の装束の下に着る胴着が出来上がりました。絹の胴着です。居合わせた、勧進帳では山伏を勤める、『白酒売』の鈴木さん『菊慈童』のりきさんと、試着の感触を楽しみました。胴着ですが、素敵なはおりものの感じです。りきさんの家業『絞りの久田』で、りきさんが、胴着にふさわしい生地を探して提供下さった絹です。作って下さった人の一針ずつのあたたかさも感じます
外からは見えないところですが、見えないところこそ大切と昔から言いますが、本当にそうですね。昨日、弁慶の阿朱花さんからも、『新調の綿入れ胴着、到着』のメールがあり、勧進帳に向かっている彼女の気持ちのなんともいえない感じが伝わってきます。不安を、包みこんでくれる胴着です。皆、ひとしおです。

明日は、そんなお話しを含め、朝日カルチャーで公演前の胸の高鳴りを合わせて、歌舞伎の楽しみ方をお伝えします。お出かけお待ちしています。
# by ooca | 2011-10-28 09:56
夢と花をたずさえた、むすめ歌舞伎の芸道の旅は、来月3日にその旅の姿を皆様に発表いたしましてご覧いただくわけですが、その前に今月29日名古屋、栄町スカイル、朝日カルチャーセンターで、おこかましくも、むすめ歌舞伎の今日までの、『おもしろくて、やがて涙の芸の道』芸の道というのは、極めた方のお話しと思いますが、まだまだ、とてものことですが、それでもおもいきって、私の旅のこれまでの行程説明会を致しましょうということです。全く宣伝をしなかったので、皆さんお集まり頂けるのでしょうか…
むすめ歌舞伎をお楽しみ頂く良い機会です。ぜひ、お出かけを。公演のお切符もご用意あります。ご一緒にむすめ歌舞伎の芸をめぐる旅をお楽しみ頂けたら、旅の相棒ができたようで、私はとても嬉しいです。もちろん皆さんにも、楽しんで頂けるひとときでありたいと思っております。お待ちしてます。
# by ooca | 2011-10-26 11:37

優しい

優しい_f0228641_23475992.jpg

昨日は、中日新聞さんの取材の方がお稽古場にいらしてくださいました。出演者全員が集まって撮って頂いたお写真が今月末の夕刊に掲載される予定です。
女の子も男の子も、美しいことを、感じたり、慈しんだり、楽しんだりし、皆さんと作るその空気も、美しく愛らしい時間です。そんなことの、全部心をつくることに、かかわるのでしょうか。可愛いという言葉を口にすると、お腹の底に力が入ります。地唄『菜の花(は)』にこんな歌詞があります。【かわいい、かわいいということは、誰(た)が、始めけん】本当に誰が、かわいいという言葉と気持ちを、始めに使ったのでしょうね。考えるのも可愛いことです。2人は、むすめ歌舞伎公演で、初舞台に羽根の禿と手習子を踊ります。しっかり舞踊を身につけようと毎日苦闘しています。筋肉は、まだふにゃふにゃですが、結構頑張っています。義経のお役、あともう少し台詞頑張ってください。初舞台の羽根の禿さんは、お声を出して、『まず、本日はこれぎり』言えると、しゃんとできますが…どうかな。
# by ooca | 2011-10-23 23:47
甲南女子大の落ち着く空間_f0228641_21432864.jpg

授業後、能楽部におじゃましました。三間の舞台が三方向に開けています。彼女は私の授業を受けたあとは、お稽古をしたくなるそうです。授業は、ステージ表現です。足袋着用で、歌舞伎の見得や所作を伝えています。
表現は、特別なことではありません。歌舞伎の感覚は日常の何十倍の力を体から生みだし、体の外へ。気を入れて発散していくことは、普段自然にしていることです。
しかし見得は、特別かもしれません。次のスタート、ステップと考えてほしいのです。見得をして、終わりではないこと。見得は次の覚悟です。ふらついても、うわついた気持ちでも、かたちだけでも、なおさら、いけません。
山のきりたった崖に足を踏ん張り、次を見上げて、越えていく気迫みたいなものが見得なのです。これは私の見得に対する考えです。見上げていく心地は、意気揚々として、清く爽やかに、そして、情愛あふれた見得であれば、その人生の深さが想像できます。
次の授業はお稽古と工夫についてを映像を鑑賞しながらお伝えします。能楽部のお稽古場、落ち着きます。有り難うございました。
# by ooca | 2011-10-17 21:43