市川櫻香の日記


by ooca
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今日もお疲れ様。先日、京都観世会館へ千手を勉強に。千手の出より、「妻戸をきりりと押し開く。御簾の追風にほい来る」華やかで、その戸を開ける体の丸みは、重衡への興味に若い千手のいとけない感じが表れて目に残りました。そのあとの「恥ずかしながら見みえん」重衡を目にとらえ恋する女の子の弾むような心持ちがリアルに感じられ、心理的な経過を感じました。重衡との最期の別れを迎える。「袖と袖との露涙」後に残った、千手は立ち尽くす、いやその間さえ与えず一瞬に悲しみがせきをきった。見終わって数日たちますが、あとになって一層心ひかれる舞台というのはこのことでしょう。演じられた梅田邦久先生から以前、千手のお心をお聞きしました。その時にはわからなかったことが、今少しずつわかり、また、生涯思い出しては気づいていくことになるのでしょう。有り難うございました。昨年上演を試みました新作「千手」はこの後日のお話しでした。また機会があれば、ぜひ再演したいと思います。今日は、9月の櫻香の会に上演の保名のお稽古に。藤間藤子先生
の振りを、蘭景先生、蘭黄先生からご指導頂きに上がりました。保名は、二十代に西川鯉女先生から西川の振りで教えて頂いて、その時、随分お能からの(かたち)のものと感じました。また、一からおしえて頂くことは、色を重ねていくことのように深めていくことです。体が空気の中に溶けていくようにそのあたりのものとなっていければ。それがどんなものかはわかりませんが・・何かを希望するのではないことはわかります。お稽古場のお庭は紫陽花が満開です。それから、今年もまた伸び放題の木の上の茂みにこっそり、ひよ鳥が巣を作っています。
幸せを呼ぶ鳥です。

写真は、友達とまではいかない、可愛い、りこちゃんです。
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# by ooca | 2010-06-23 00:29 | 櫻香のつぶやき

ホックニーのように

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昨日は、ボストン美術館へ。馬場駿吉館長にお会いしに。馬場先生は、名古屋市立大学医学部を卒業され、日本耳鼻咽喉科学会会長などさまざまな要職につかれている医学の方です。初めて先生にお会いしましたのは、先生の俳句。ずいぶん長い間、実際のご本人ぬきで先生の俳句に親しんで参りました。お会いするのはこれで二回目。伝統芸能の歩みに、ご意見を伺いたく失礼にもお忙しい中を、お時間を頂きました。物事の見方にひとつ間をー濁らせないで歩みたい、この思いで、馬場先生のところに向かいました。小さな頃からの大好きな、画家の北川民次先生の最晩年のお話などを伺いました。
晩年も私の留守などにお寄り頂きましたが、先生に、もっとたくさんお話を伺いたかったと悔やまれました。
馬場先生の俳句に出会いましたのは、名古屋の芸術のひとつ、「ねんげ句会」です。丸善でご披露される句会には、元名古屋市長さんで、中部邦楽総合教室の二代目の校長、杉戸清先生も、多才を発揮されていました。ねんげ句会でも、むすめ歌舞伎はおおいに可愛がって頂き俳句にも登場させて頂きました。
このように名古屋の方々に支えて頂き、その流れが、むすめ歌舞伎の根底となっていることを、有り難く感じました。
【星形の言葉を求めて】馬場先生のエッセイをまとめた御本、美しい黒の装丁は、先生に、お月様のイメージが重なります。それはそれは、じんわりとして清心な秋のお月様です。

夜、歴史作家大内美予子先生に本当にお久し振りにお電話。10年ぶりでしょうか、でも先生のお宅の電話番号がすらすらと出てきました、いかにその節お世話になっておりましたか・・ほんとうにありがとうございました。
むすめ歌舞伎、様々をご報告。昔も今もあまり変わることではないと実感。先生から中部邦楽総合教室が興した名古屋の文化芸能の血脈の支えは絶やさないで欲しい。と。
思えば、時代々に支えてに廻り合い熱を持って暖めていって下さったことを本当に有り難く感謝にたえません。杉戸清先生、御園座の先代会長、長谷川栄一 様、先代社長、長谷川真弘様、本当によくお稽古を見に来て下さいました。シュークリームの差し入れの箱をお供の秘書の方のお顔が見えなくなるほど沢山に抱え、若い私たちは大喜び。お稽古の邪魔にならないよう計られて、すーっといらして、熱心にご覧になられ、また、すーっと、お上手にお帰りになられ鮮やかでした。感動のシーンもたくさん頂きました。
その暖かな思いに報いたくて、お稽古に邁進していきました。
思い出せば、祖母のお弟子さんでもあられた様々な方々、ともかく素敵な見識のある絶対応援者でした。
情と見識をかたちにされて、ずるい考えを持った人は、才能はあっても、認めない。
品格を持ち、人を見る目利きでした。
祖母も私も、家中が、安心して芸能と向き合っていました。

様々な人との織りなす景色を、宝物に、かならず素晴らしいながめとなっていきますよう。


写真は、1997年の夏 ホックニーの十代の頃、丘陵の美しさに魅せられ至るところをサイクリングしたという思い出が表れているような、彼の故郷のながめ。ボストン美術館より、ザ、風景のポスターです。紫と黄色が映えて、ワクワクしたあの頃が感じられて素敵でした。

ありがとうございました。
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# by ooca | 2010-06-17 06:40 | 櫻香のつぶやき
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サッカーワールドカップおめでとうカメルーンの子供たちの、輝いている様子も、素敵でしたね。
昨日はお稽古と新作『天の探女』
詩人の先生とお話のなかに、「ゼリーのように固まる時がありますよ」そうなのです。
以前このブログでもお伝えしましたが、住吉大社で出会った親切な方が今、とても意味がある
ゼリーの凝固にかなり役割を持っているようです。
サッカーは【神の手】川島選手は何かついてるぞ〜と盛り上がっています。

市川櫻香の会は9月23日名古屋能楽堂にて第三回を開催いたします。

今月は、むすめかぶきワークショップがあります。
26日午後1時~2時半まで
JR鶴舞徒歩5分「つながれっとNAGOYA」
特別セミナールームB(3階)です。浴衣。足袋ご持参下さい。

今を盛りの紫陽花をくぐって、お稽古場の入り口です。
常磐津、小唄、舞踊とさまざまな邦楽のお稽古場として、これまでにも多くの方々にとっての
大切な場所です。むすめかぶきもここから生まれました。

有り難うございました。
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# by ooca | 2010-06-15 08:52 | 櫻香のつぶやき

皆かわいい〜

明日は第十期アイラブカブキのお作法の日です。楓のようなちっちゃなお手てで、一生懸命にお茶のお稽古です。
昨日は、恒例の中学での授業でした。勧進帳の台詞を格技場で皆で声にしたら、なかなか面白かった〜
その場で台詞を覚える人もいて次が楽しみです。ちょっと難しいかなーのお話しに、皆それぞれ何かに気づくと目を輝かします。歌舞伎の演目や年号覚えるより、大切なこと、皆さんがいつかふと思い出す授業だったら嬉しい。どこでも、いつもと変わらず、人に出会うことは、もう会えないのかもと思うと、いとおしく思います。皆、足袋は忘れずにね。お返事のいいのが一番です。
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# by ooca | 2010-06-11 22:55 | 櫻香のつぶやき

いつも瞬間を感じます

日本の古代、神功皇后の活躍されたとされる時代は、女性の能力を神格化していたのでしょうか〜と思いながら、昨晩、ふとテレビをつけたら、民俗学の小松和彦さんが爆笑問題のニッポンの教養に出演。途中の、貴船神社のくだりから。貴船の神は、天から、船で、貴船に着き、鎮座、とのこと。その乗りおいた船は、石で作られた岩船です。貴船神社にまつられていました。いつも、なんだか興味の矛先に、合わせてごく自然に心持ちを引き上げる出会いをします。テレビは、パワースポットを取り上げる内容でしたが、貴船という地のあの湿った感じは、言葉では表せない感覚の幾重にも層となった見えない深さがあるように感じています。私は貴船の地のこの感覚と謡曲「岩船」から取材し、今進めている新作「天の探女」が同種にあると感じます。女性の演じる歌舞伎としてこの【天の探女】を9月23日名古屋能楽堂で上演します。謡曲の、岩船の註釈に探女のことを「隠密なるものを探り出す能力を持った女」とありました。本日、藤田六郎兵衛先生のところへ、二回目のお
じゃまを。歌舞伎のジャンルのこちらの会に、ご出演頂けることになり、お打ち合わせに参りました。お能のお笛方でいられる藤田先生は優しい心地で何かとお心づかいを頂き、おやさしい。私はずいぶん以前からご出演をお願いしたかったのですが…能と歌舞伎、その見識の壁と自己閉鎖がなかなか越えられるものではなく。ほんの少々年を重ねたので、今ならばと、少し胸を張って、思いをお伝えしてみたのです。良かった〜若い頃の藤田先生ちょっと怖かったのです。でも、私の四苦八苦の取り組みを遠目でご覧になっていられましたのは有難く思っていました。

ともかく、今年早々よりの準備もここから佳境に入ります。皆さん宜しくお願い致します。
今日も有難う。
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# by ooca | 2010-06-09 23:22 | 櫻香のつぶやき