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市川櫻香の日記


by ooca
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むすめ歌舞伎公演

いい会でした。
こんな方法も私はありだと思います。小さな頃から邦楽をどう皆さんに楽しんで頂くかは私に課せられた役割でした。また、幼い頃、亡き父の書いた芝居の本や、残していった本を母から見せられその時の胸の高まりを、ずっと抱きかかえてきました。朗読勧進帳は私の中にあるものを育てていったように思います。明日も2回公演があります。お稽古舞台、半寿で開催。住所、名古屋市中区千代田3 −10ー 3 です。電話0908730912です。

お待ちしてます。
# by ooca | 2011-03-26 23:53

人が思いを現すことについて今まで、3月11日以前、そんな人を面倒な人。の雰囲気があったように思います。今、毎日の悲しみ不安の渦に、人が人を支えていくことを、見て、これが、何か変化へとなり、自然と大きくなって、何か変わっていく私達の、流れの道となるように思いませんか。何であってもそれは、何かをもたらしていくことのように思います。人が人を思うことを現すのは笑い喜びそして、悲しみ、その悲しみを支え共有することが慈悲心です。その思いの軸は、責任感だと感じます。支えていきながら互いに責任を育て、何か出来ることをしたい、わかち合いたいと望みます。さて、テレビにうつる様々な人をじっくり見て見ましょう。本当に慈愛を持って責任ある行動の人かどうか。この時期にではありますが、私達は、今週土、日曜日むすめ歌舞伎、朗読様式での勧進帳をお稽古舞台で致します。
声や姿の、訓練。そして、心の訓練。皆で取り組んでいます。開催することがどうなのかと考えましたが、人が人を思うことを目の当たりにしている今こそ、勧進帳の富樫、弁慶の心のひだを考えながらそのもっとむこうに、人と人の思いを台詞を通り越し、本人そのものとして歌舞伎の力を借りて現し捉えられたらと。人の心を感じる今を、大切に育てていきたい思いです。そして、災害で大切なご家族友人を失った方々に哀悼をおくり、公演のチケット代金の一部を送らせていだだき、復興をお祈り申し上げたいと思います。
有り難うございました。
# by ooca | 2011-03-24 12:53

【天の探女】のこと

【天の探女】のこと_f0228641_1135362.jpg

石巻で10日ぶりに80歳の女性とお孫さんが救出された。助け出した救助隊員も被災者である。救助した隊員のお一人が、将来何をしたいかと、声をかけたそうです。助け出された孫は、芸術家と答えたそうです。一つずつの命を感じていく日々です。
多くの命を残酷にもからめとっていった3月11日、あの日あの以前に戻してほしい。「大地がうなり、海が怒り狂う」この台詞は、何事も意のままに叶えられるという【如意宝珠を主題】に、昨年、歌舞伎、狂言、能の融合として新作【天の探女】に書いたものです。 願いを叶える不思議なこの宝珠に、美しい光る石の入手を祈り、手に入れる。しかし、引き起こる天変地異。主人公の女官(巫女)みぬめは、懺悔します。この国の美しい山、海、元の豊かな自然に戻して欲しい、と。
災害にあわれた多くの方に大変申し訳ない内容で憚られましたが、記載しました。
この作品は、書いた私にも気づかなかったことですが、生きている私達には、ある決められた型があり、そのことが現実的に感じる時代をむかえているように思います。
みぬめは、宝珠に、再び以前の国に戻るよう祈る。気が付くと、あたりは、以前の美しい住吉の浦であった。
みぬめは、生者か死者か、また、あの天変地異から、どれ程の歳月がたっているのか、または、あの恐ろしい光景は夢であったのか。私もそのことはわかりません。
しかし、再度、みぬめの前に現れ如意宝珠を捧げる童子に、みぬめは、今度は慎ましくはっきり宝珠を辞退する。こういったお話しは、かってより、いろいろな形式で伝えられていたように思います。
大人は未来への今を思考する責任者です。芸術、芸能伝統文化は、きっかけとなりまた、鎮魂とも。
この【天の探女】は、能【岩船】から始まりました。取材先の神戸住吉神社で出会ったご老人の、住吉の山からとれた石の話しから、歩み出しました。もう一度、過去から今、今から未来に、頂いた命を考えてみたらどうかと思います。
美しい人達の美しい国を被災者の皆さんから実感します。

本日の中日新聞は、救助の記事の横に、【空、海からリビア攻撃】また多くの命が奪われています。

今日の勧進帳のお稽古は長唄のお三味線も入りました。流れが出来ました。若い人には、お行儀よく、基本は、まだまだ、飲み込めていない分、敬虔な心で、足りない部分を埋めてほしいと思っています。

有り難うございました。

(昨日送信不備にて):写真は、櫻香の会より「天の探女」。後の場面、みぬめが老人の杖を手に舞う。
# by ooca | 2011-03-22 11:35

今日。そして松島

昨日も勧進帳のお稽古を中心に、若い人達や社会人の方のお稽古、今日は引き続き、社会人の今月末の初風の会、お三味線の上げざらえと歌舞伎の台詞と所作です。日本の伝統芸能には、日本の美しい自然に抱かれている喜びを感じる曲が沢山あります。それは踊りこんでいく中、また、振りを教えて頂いている際に、初めての出会いの感覚で、感じとることがあります。それは、少し広く見ると、わだつみの日本神話の波の一つだったり、おこがましくも神人だったり、厚かましくそんなことを感じることは、坪内逍遙の新曲浦島、河竹黙阿弥の松島など、曲と振りにより、そんな思考が、引き上げられていくように思います。松島(明治17年開曲)は、十代の頃、よくお三味線のお稽古をして頂きました。曲、歌詞が名所を歩む旅人を、浮き立つように描いています。今、感慨をこめ、語り出しの歌詞についてを記しておきます。【まずは、・勿来(なこそ)の関=古代奥羽三関の一。いわき市近在に遺跡があり、平安期以後は白河の関の事。・過ぎし昔を忍ぶ
ずり=福島市のもじずり石、または、陸奥国信夫群の忍草で摺った絹などが織り込まれた歌詞から始まります。・利府の菅菰=地名の利府、・浅香山・宮城野・瑞厳寺と語られます。そして、松島の春を・黄金花咲く山遠く、と唄い・千賀の浦辺=塩釜の浦の景色が書かれています】この後は、夏と秋、冬の景色を、人の営みや情感と合わせて景色を描き、最後は、お三味線の曲調豊かに、曲が作られています。今は悲しいですが、海を表現している曲調は、強く激しく、曲が終わった時に、尊い心地こそ感じます。松島を全曲は、なかなか拝見できませんが、お振りと形を藤間蘭景先生より学ばせて頂き、全曲を踊りますと、お流儀の型の心の、歌舞伎の骨太で力強い、型から型、その流れに、昔の人々の敬虔さが自然私の中に生まれていくような心地です。
二階の常磐津のお稽古は今丁度、松島です。
伝統邦楽とその表現は、しかるべき心を培いながら、よく研究し伝えてこそ、その真意に導かれます。それは、日本人の思考を作っていくように思います。もう一度、見渡し、よき導き手を得なくてはならない時代ですね。
今度こそしっかり励まし合って。
二階は、「篠を束ねてつくよな雨に」夕月船頭(1847年初演)のお稽古がはじまりました。お三味線は確かに雨を描いています。と思っていたら、本当の雨の音も混じっていました。
有り難うございました。
# by ooca | 2011-03-20 17:19

夢の叔父から

夢を見ました。
地震の早朝に亡くなった叔父が、大勢のあの世とやらに向かう人達をながめて、驚いています。こんな夢、不謹慎でしょうか。災害にあい、準備なく亡くなった人達は、まだやりたかったことなどを話しています。幾日かは、まだあの世とやらにいくには間があるようです。その間にやり残したことをしようという感じでした。悲しみは感じません。皆々慌ただしくされているのを、叔父の目線で知らせてくれたような夢でした。不思議です。有り難うございました。お祈り致します。
# by ooca | 2011-03-19 23:03