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市川櫻香の日記


by ooca
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船弁慶

船弁慶_f0228641_17434427.jpg

静御前と義経との別れに舞を舞う場面です。
弁慶は、高安勝久氏にお願いを致しました。
高安氏には、隅田川の船頭などご無理を申し
ました。
通常では実現されないやり方ではありますが
歌舞伎「船弁慶」舞踊「静と知盛」ともども
能からいただき、音楽の良さ、いわゆる歌舞伎音楽
の三味線と囃子の丁々発止は、目の前に光景がまざ
まざと浮かび上がるように観じられます。
義経の「畏れ」と「孤独」を想像する為の一曲で
あると思います。名古屋能楽堂、湊川神社の能楽殿
と上演を重ねさせていただきました。
更に、勉強しまして、この畏れと孤独を美しいも
のへ昇華させることに近づけてゆきたいと
考えています。


# by ooca | 2020-08-01 17:43 | 未分類

日々

日々_f0228641_14163743.jpg


「天地は無窮の営みを続け、途切れることがない。
またそこから万物が生じる。
春夏秋冬は規則正しく巡り、冬が終われば、また
新たな春がやってくる。同じ時は再び訪れること
はない。生じるものは常に新たであり、またそこ
から新たなものが生じる」(易)

舞踊も音楽も、自然がもたらす変化を
心の動きから形(身体)につなぐことを
大事にしています。
そのことは、西洋も東洋も同様です。
あはれ深く心をおくことを学ぶ
そのことを表現し伝えることが
肝心ですが、なかなか難しいことです。

このことを心と形をとおして繰り返す
ことがお稽古です。


# by ooca | 2020-07-30 14:16 | 未分類

わび

茶の羽織に薄灰色の小紋、時には深い色合い
の細い縞の着物を着られ、確か眼鏡をかけら
れていたような気がする。釜は小さからず
大きからず、湯のわく音を聞きながら先生と
過ごしました。何も茶の湯のことは覚えてい
ませんが、ただそこにいるだけでよかった。
ときおり「結構でございます」と先生がおっ
しゃられるのは「いけばな」のお稽古の時で
した。 私は、小学校に入る前のことです。
先生と過ごす時間は小学校に入っても私の特
別な時間でした。
先生の名は「丹下雪枝先生」といい、まこと
に穏やかで品のいい茶人でした。
先生は、お弟子さんたちのお稽古のあとに
「いけばな」のお稽古の形を私に教えてくだ
さいました。私は、それまで先生とお弟子さ
んの様子をそばで見ていたので、すっかりや
りとりを覚えていました。皆さんのお稽古の
通りを真似て先生にやってお見せしました。
そうすると先生が「結構でございます」と
おっしゃられ、丁寧に私が生けたお花を見て
くださるという、毎週を繰り返していました。

茶道は、桃山の時代に、戦いの修羅場を離れ
刀を置き身をかがめて茶室に入り、静寂の中
の茶の一服は、武将たちが生きていることの
喜びを体中で感じたことだったと思います。
ここで、私は丹下先生からいただいたものが
何か、今頃になりやっとわかりました。
茶は、日常の「何てことのない時間」によって
もてなすこと。 桃山の美は、明日をも知れない
命に、できる限りのもてなしをする。
生死をかけた武将たちの思いが芸術を創造させ
そこに更に生死をかけた「わび」が生まれてい
くのであった。 私は、子供の頃の丹下先生と
二人で過ごした時間を、長くいいあらわす言葉
がみつからずにきました。小さなころのお稽古
では、茶道の形を教えることは難しく、中年を
過ぎた先生と、5歳頃の私は無言でその場に何時
間もいたのである。いや、いさせてもらったのです。
お稽古をするのは、虚栄や我慢のない自分や
慢心になっていく自分から離れ、そこで何もない
「無」の時間を身にしみこませることに向かいま
す。そのことを日々に重ねてまいります。
今をそのように過ごすから、明日を正直に素直に
向かえることができる。という、そういうものが
利休の教えの中にあるといえるのです。


# by ooca | 2020-07-28 23:34 | 櫻香のつぶやき

学生の皆さんへ

今年度、甲南女子大学前期「身体表現」の
授業は、基本動作の為の『ソリチュード』
又は古典作品の『語り』を最終試験としました。
動画、録音の提出受け取りました。
皆さんと一緒に新たに学びながらでした。
Wi-Fi環境など、オンラインで
授業をおこなう問題点、それぞれあり
話せていない人と、繋がらないことの心持ち
は、とてもはがゆく残念な思いが残りました。

本来、芸を通してお伝えする授業です。
今回、伝えることにテクノロジーが関わり
ました。これも伝統芸術を深めてゆく時代
をいただいたと観じました。

「いただいた」という感覚は
伝えることの内容は、すべて沢山の先生
先人から教えてもらったあづかりものです。
懸命に伝えなくてはならない責任を持つ
ことは、誰にとりではなく、誰にとっても
すべての人の大切なことになるのです。

皆さんには、いろいろな教養を身につけ
身体の感覚をレーダーを鍛えるように。

何かを、伝える時に、つなぐ役割を率先
できるよう、、頑張ってほしい。








# by ooca | 2020-07-23 21:41 | 櫻香のつぶやき
市川櫻香 (@ooca2)さんが2:08 午後 on 月, 7月 20, 2020にツイートしました。
小さい時には、お稽古場の下足係とお庭の水撒き係。
ちょっと大きくなると、階段ふき係。ちょっと大きくなると来客をお待ちする係。ちょっと大きくなると、お稽古の終わりのタイミングを学ぶ位置につく。それは次のお茶出しの係になるために。
(https://twitter.com/ooca2/status/1285079142141059073?s=09)

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# by ooca | 2020-07-20 14:11 | 未分類